もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



内山くんが自転車を止めたのは、ある民家の前だった。


中から子供の声が聞こえて…



「ここは?」


『子ども食堂。
家に帰っても親がいなくてお金だけがテーブルの上にあって、何か自分で買って食べなさいっていう家庭とかそういった様々な家庭事情を抱えた子供たちを集めて、ここでは月二で一緒にご飯作って食べるんだよ』


「子ども食堂…」


『俺は、そこでボランティアやってるから、こうして月に2回ここに来てる』



そう言って、内山くんがドアを開けると夕飯のすごくいい匂いと共に、子供達が内山くんに駆け寄ってきた。



「たぁーくん遅いー!」


『ねぇ、後ろの人だぁれ?』



その子達はあたしを不思議な顔でみつめる…


小学1.2年生かな?


こんなに小さいのに、何か事情があったりするんだ…





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