もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
>>無くなった居場所。
朝、物音で目が覚めて、リビングに行くと知らない男の人が居た。
「今日から母さん、この人とこの家に住むから、出て行ってくれる?」
突然そう告げられた朝。
「…え?お父さんは!?」
「あれ?言ってなかったかしら。
二週間前に離婚したのよ」
何も、言ってなかったじゃん。
あたしの気持ちも知らないで!!
なんで、そんな勝手なの!?
「あんたの荷物、このバッグにまとめておいたから。
…まぁ、家賃払ってくれるんなら居てもいいけど。」
辺りを見渡すと、あたしの服や教科書が無くなっていた…
急いで足元のバッグを開けるのと、無造作に詰められていて…
酷い。
「っ。もう、勝手にしてよ!!」
そう怒鳴ってバッグを持って、寝巻きのまま顔を洗わず家を飛び出した。
なによ…何よそれ!!
たくさんあたしを叩くだけ叩いて、最後は邪魔者扱い。
『藍!?』
「伊織…」
目を丸くして、玄関から伊織はあたしに駆け寄ってきた。