もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



甘えてしまえば、もう戻れなくなる。

どこかでそんな気がした。


だけど、拓叶はあたしを落ち着かせるように頭を優しく撫でてくれている。



『大丈夫だから』


「…うん」



拓叶なら、龍也くんとの思い出を忘れさせてくれる?


全部、上書きしてくれる?


ダメだ。ほら、またすぐ甘える。


これは自分で乗り越えなきゃ意味が無い。


全部、自分が悪いんだから。

叩かれる理由もあたしにあって

龍也くんに遊ばれた理由もあたしにある。



『その震えの原因、親じゃねーんだろ?』


「なんで…」


『男が原因なことぐらい分かる』


「…」


『でも、聞かねーから。
藍が言いたくなったら…
その時はちゃんと聞くから。』



拓叶…


あたしの心、見えてるの?ってぐらい理解してくれている。


ありがとう。






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