もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



ふと、気を抜いた瞬間に龍也くんの声が聴こえてくる…


なんで…



「はぁ…っはぁ…」


『藍!?』


「ごめっ…んはぁ…」


『息を吐くことに集中しろ。
ゆっくり…ゆっくり…』



拓叶は上半身を起こして、あたしの背中を摩ってくれた。


苦しい…苦しいよ…


震える手で拓叶の服を掴んだ…


あたしの頭から出て行ってよ…



「りゅう…や…はぁっ、くん…ごめん…なさい」



ごめんなさい、ごめんなさい…



『藍…』


「怖い…」



そう言葉を零すと、拓叶はあたしを抱き寄せた…────


震えるあたしを胸に寄せて…



『聞こえる?俺の胸の音…』



大きく息を吐いて、耳を澄ます…


すると、龍也くんの声が小さくなって代わりに拓叶の胸の鼓動が聴こえてきた…


ドクンっ…ドクンっ…って




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