もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



二人で洗面所で洗顔と歯磨きをして、服を着替えて朝食の支度をした。


久しぶりの朝ごはん…


フレンチトーストのいい匂いが漂う。


出来上がったフレンチトーストをお皿に乗せて、コップにお茶を注いでテーブルに並べる。



『「いただきます」』



手を合わせて合掌し、一口かじってみると口の中に卵と砂糖の程よい甘さが広がった。



「美味しい」


『それはよかった。』


「朝ごはん、いつも抜くから。」


『昼もあんま食べてねーじゃん?』


「うん。だから基本、夜ご飯のインスタントが主な主食かな」



すると拓叶はため息を付いた。



『決めた。
ちゃんと、三食食わせてやる。』


「へ?」


『ちゃんと食べて、栄養つけて、程よく筋肉付けとかねーと夏バテすっぞ』


「うぅ」



ご最もの意見…



『ま、料理のレパートリーはけっこうある方だからさ』


「どこで学んだの?」


『バイト』


「バイトか…私も探さなきゃね。
食費代とか諸々、ちゃんと出すから」


『ゆっくりでいいよ?
勝手に住ませてるの、俺だから』



少しでも、拓叶に借りを返さなきゃ。


助けてもらってばっかりじゃダメだから。


でも、あたしに何ができる?





< 72 / 276 >

この作品をシェア

pagetop