もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
家に帰ってすぐ、ビニール袋から買い出したものを冷蔵庫に入れて、立ち上がって一息つく。
外も暑かったけど、部屋も冷房が効くまでは暑い…
すると後ろから手が伸びてきて、拓叶がくっ付いて来た。
『暑い』
「暑いのに、なんでくっ付くの?」
そうクスッと笑う。
もう何度、抱きしめられていることか。
『藍にくっ付くと落ち着くから』
「ははっ、ありがとう」
『何も、聞かねーの?』
そう耳元で呟かれた。
空気が一瞬で変わった…────
「…聞かないよ?
拓叶のこと、もっと知りたいけど…
話したくないことは無理に聞かない」
あたしの答えも、拓叶の考えと同じ。
話してくれる時が来るまでは聞かない。
なんでも踏み込むのはいけない気がする。
あたしが答えると、拓叶がぎゅっとする力が少し強くなった…
『…ったく。
好きが止まんなくなるぞ…』
「もう…」
その瞬間、拓叶の身体が前に倒れてきた…
「拓叶!?」
『わり…ちょっと、横になる』
拓叶はあたしから離れると、ベッドに仰向けになった。
額から首筋にかけて汗がすごくて…
すぐさま、タオルを取り出して拓叶の額に当てる…