もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
目を瞑りたくなるような生々しく、痛々しい痣。
これをずっと背負っていたなんて…
『だから、お前だけじゃないってこと』
「うん……」
ゆっくり、起き上がって拓叶はTシャツを脱いだ。
露になった肉体を見て、目を逸らしてしまう。
『藍』
名前を呼ばれて拓叶を見ると、拓叶の目はどこか悲しそうで…───
ゆっくり、拓叶の傷に手を伸ばして痣に触れる。
「痛い?」
『うぅん。今は何とも。見た目だけ』
「…ひくっ」
『泣かないんじゃなかったのかよ?』
小さく笑って、拓叶は両手を広げた…
『おいで』
「ひくっ…たくとぉぉぉ」
『藍は優しいな…
誰かのために、泣けるってすごいことだよ』
なんでこんなにも、涙が止まらないの?
肌に感じる拓叶の温もり…
生きていることに、感謝した。