もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開

>>一つ変われば。




週末が明けて、始まった学校…───


同居がバレると大変なことになるだろうと判断し、登校時間を少しずらしての対策を取った。


が…



教室入るや否や、何故かクラスの皆からの視線が突き刺さった。

冷たい目

一気に静まる教室

一瞬にして変わった空気…


先週のことがあるから?

でもあんなぐらいで…



「ねぇ、これ本当なの?」


「え?」



すると、クラスの中心人物の女子三人に囲まれてスマホを突きつけられた。



「私、見てたんだから!
拓叶くんと手を繋いでる姿を」



嘘…

撮られてたの?

そんな…



怖くなって逃げたくなって、後ろへ一歩下がると誰かにぶつかった。



『藍?どうした…って』


「いや…いや…」



伊織の声がして、あたしはそのまま伊織を押し退けて教室を走って出て行った…


完全に無くなったあたしの居場所。

もう学校の何処にもないのかもしれない。


軽率だった…

クラスの人気者の拓叶との距離を縮めてしまったが故にこんなことに。


もう…また泣いてる。

バカ…バカバカ…────





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