もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開




ふと、母さんに言われたことを思い出した。



「あんたは人を幸せになんてできないわよ!
美帆と一緒に死ねば良かったのよ!!」



っ…!!


俺が…藍を守って見せる。

幸せにしてやるって決めたんだよ!!


藍を…藍を…



ダメだ。

完全に藍に“依存”し始めてる。




藍を保健室に運んだ頃には、息が上がって苦しくて…



「内山くん!?どうしたの!?」



藍をベッドに移すと、慌てて駆け寄ってきた保健室の先生。


理由を話すより先に、頭に残る虐待の数々の記憶が一気に蘇る…


怖い…助けて…

あの頃、必死に心の中で叫び続けていた言葉が胸を締め付ける。



『はぁ…はぁ、っはぁ…』



苦しい…

息が上手く吸えねぇ…



「内山くん!?」



その瞬間、耳から先生の声が遠のいて行くのが分かった… ─────





ー拓叶 side endー





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