もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
パッと目が覚めると何故か保健室に居て、周りを見ようと横のベッドを見ると…
「拓叶!?」
「あら、杉崎さん目が覚めたのね!
内山くんは貴方を運んだあと、急に呼吸が乱れて倒れたのよ」
保健室の先生は心配そうに拓叶を見る。
拓叶が倒れた!?
「あら、もうこんな時間!?
ごめんなさいね、先生これから出張でいなくなるんだけど、内山くんも心配だから鍵だけ注意してくれたら好きに使ってくれていいからね!」
そう言うと先生は慌てて保健室を後にした。
えっと…確か
直前の記憶を思い出す。
そうだ、あたし急に伊織…に。
あー、ダメ。思い出したら…。
それより、拓叶が…!!
ベッドから起き上がって、拓叶が眠るベッド脇の椅子に座る…
呼吸は落ち着いているけど、どこか苦しそうで胸が苦しくなる。
「拓叶…」
名前を呼んで、手を握る事しかできなくて…
『…んっ』
「拓叶!?」
『藍…?』
ゆっくり目を開けた拓叶の手をもう一度ぎゅっと握る。
「大丈夫?
先生から倒れたって聞いて…」
『…あぁ。
ちょっと、目眩がしただけだから気にすんな』
「ほんとに?」
『もう大丈夫だっ…て…』
上半身を起こすと、拓叶は右手であたしの頬に触れた…
『藍の方が心配だ』
心配そうにみつめられて、思わず目を逸らしてしまう…
また、心配をかけた。
なんでこうも、いつもすぐ嫌な記憶がフラッシュバックして全身が震えるの…?
PTSD症状だって、分かっていてももう耐えられない。