聞いてください
はじめて

君を見つけた

桜木華(さくらぎ はな)


私はこの名前が嫌いです。


華やかじゃないし。桜みたいに綺麗なピンクで皆を魅了する力もない。


唯一あってるのは木。


誰にも見られずひっそりそこに立っているだけ。


私はそんな人間なの。


「華はね、華々しく育ってほしくてつけたのよ」


って今はいないお母さんが言ってた気がする。


ごめんね、そんな風に育たなくて…。


華じゃなくて。私には雑草の方があってるのかもしれない。
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