イケない☆時間
「そっか!!!驚いてくれたならよかった♪ぁ、教室……もう着いたね」
「ホントだぁ、あっという間だったねぇ…?」
あたしは、千里から痛い視線を浴びながら先頭になって教室に入って、席についた。
最後じゃないけど、分かれ際に松村くんが
「それじゃあ、また後でね」
って言われたのは悪くなかったけどね?
さぁ、ここからバトル開始ですか?
あたしは、息を飲み込んで後ろを振り向きながら
「千里、そんなとこで立ち止まっちゃってどうしたの?」
平然になりながら、ニッコリ笑顔で聞いてみた。
もちろん心の中ではあたしは暴走中。
普段のあたしがこんな状況で平然といられたら、世も終わるわ。
さぁ!!!いつでもこい!!!
片岡千里っ!!!!
あたしが相手になってやるっ
「あんた、やっぱりあたしに隠し事をしてんでしょ?」
キタキタ。
「へ?なんの事?それより教室に入ろう?」
「あんたが、秋埼春斗って言葉にびくとも反応しないなんておかしい」
「そんな事ないよ?」
あたしは平然とそう答えた。