愛され姫はぶりっ子ちゃん!?



西倉「では、帰りましょうか」


こうして、私達は元牙竜の倉庫を後にした。



一之瀬「柚香」


ふと呼ばれた名前。

「なになに~??」

一之瀬「…」

黒澤「うわ、まだぶりっ子かよ」


だってさー、怒られるの分かってるし。



「で、なにかしら」

私はいつも通りに切り替えた。

黒澤「うゎ~」

無視無視。


一之瀬「どうして家から出た。1人で」

やっぱりね。

「買い物しにいこうとしたの。近くだったし。
勿論、家を出ようとしたのは確かよ。でもね、元牙竜さん達は、既に家の敷地内に忍び込んでいたの。だから外には出ていない」

黒澤「言い訳かよ」

そうよ。言い訳よ。私も悔しかったのよ。

「流石に油断していた」

家の敷地内にいるとは思わないでしょ。
立派な不法侵入よね。


西倉「今回は無事で済みましたけど、もし次に拉致られた場合は、どうなるか分かりませんので出かける際は連絡してください」


めんどくさー。

「わかった」


山本「何買いに行こうと思ってたの?」

「目薬。充血しちゃって」

木部「確かに、目が赤いね?何かやってたの?」

「うん。………」


ハッキングって言ったらやばいよね。


なんて誤魔化そう。


あ!!!


「ピンセットで、細かな作業してて」

黒澤「はあ?細かな作業って、、不器用なのにそんな事するから充血するんだよ。どうせ瞬きするの忘れてたんだろ」

イラッ

「私は器用なので、黒澤よりは断然上よ。天と地の差だわ」

ふんっ


黒澤「なんだとー!!」


一ノ瀬「まぁ、無事で良かった。本当に」


な、なに。本気で心配したって感じの顔は!!


何か、心が変、、。
締め付けられるような感じ。


???


ぼわっ////////。


なっ!!!何事!?!?
顔が火照って!!!


やばいぞこれは。
バレないようにしなきゃ!




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