愛され姫はぶりっ子ちゃん!?
「ハァハァ…」
こっちの方に行ったような。
ガサッ
「!?」
誰かいる!!
??「どーしたの?僕の後追っかけてきて。もしかして、さっきのハプニングで僕に惚れちゃった?」
あと付けてたの気づかれてた!?
「そうなんですぅ〜!私ぃ、運命の出会いだと思うんですぅ!!」
??「はははっ!!!」
誤魔化しは効かないか。
せめて名前だけでも聞きたい。
「どうして笑うんですかぁ〜?私ぃ、真剣ですぅ!せめて名前だけでも教えてください!」
よしっ、
??「君にはまだ教えられないなぁ。皇輝のお姫様」
なっ!!
こいつ私の事分かって…
だったら話は早い。
「私の事知ってるんですねぇ!光栄ですぅ!」
??「僕にはその喋り方は通用しないよ?
小沼グループの令嬢さん。
いや、
元皇輝総長、小沼颯汰の妹ちゃん」
「!?!?!?」
??「その様子じゃあ、なんで知ってるのかって知りたいみたいだね」
「えぇ、何故知ってるか詳しく知りたいわ。私の事をどこまで知っているのかもね」
??「お、本性出たね。まず、君のお兄さんを殺した時、君をかばっていたね。その時、君の顔も見てたからね。
まぁ、それは君も、僕の顔をあの時見たから追いかけてき来たのかな?」
「そうよ。あなたの涙袋にあるホクロが手がかりだったの」
??「まぁ、そうだよね。これ、僕のチャームポイントだし。嬉しいなぁ」
うれしいとか、きもっ。
「自主して」
??「それは無理だね。
それよりさ、なんで僕がこのパーティーに顔をさらけ出して参加したと思う?」
「あなたも、御曹司とかだからじゃないの?」
??「っくく。まぁ、それもそうなんだけど、柚香ちゃんを試すためだよ。まぁ、確認みたいな?」
「気安く名前で呼ばないで」
??「あぁ、それは失敬失敬、お姫様」
お姫様もやめろや。
「それで何を試すって?」
??「それわねぇ、僕の事を知ってるかどうかだよ。まぁ、顔だよね。」
は?
??「意味わからないって顔だね。
まぁ、簡単に言えば、
覚えていたら殺す。
忘れていたら生かす。
そんな所かな」