絶対命令アプリ
部屋の様子はさっきまでと変わらず、アイドルの音楽が流れ続けている。


時間を確認してみると、30分ほど経過していた。


あたしは重たい頭を振って音楽を止めた。


妙な夢を見てしまったせいで気分が悪い。


お風呂に入ってサッパリしたい。


そう思って椅子から立ち上ると、丁度一回から「貴美子、お風呂入れるわよ」と、母親の声が聞こえて来た。


あたしは適当に返事をし、クローゼットから着替えを取り出した。


水色のパジャマを片手に持って部屋を出る時、テーブルの上に投げ出していたスマホがチカチカと光っているのがわかった。
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