絶対命令アプリ
けれど、教室後方に視線をうつしてみるとそこは別世界だった。


あれからアプリは広がりを見せたようで、主従関係が成立している生徒たちが集まっている。


颯樹は椅子に座り、その前に亮太が膝をついてうずくまっていた。


一瞬何をしているのかわからなかった。


けれど、亮太の赤い舌が颯樹の靴辺りで出入りしているのが見えて、あたしは大きく息を飲んだ。


「なに、してるの……」


その光景により、美奈へ向けて怒りが影を潜めて行くのを感じた。


驚きと軽蔑の目を颯樹へ向ける。


「いいだろ。俺の奴隷どこまででも言う事行くんだぜ」


颯樹はそう言って笑って見せた。

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