絶対命令アプリ
シューズの下で硬い人工芝を感じながらお弁当を広げた。


1人で食べるお弁当は孤独だとずっと思っていたけれど、そうじゃなかった。


雰囲気の悪い教室で食べるよりも、心がずっと楽な気分だ。


お弁当を半分ほど食べ終えたころ、後輩の女子生徒2人が屋上のドアを開けてやってきた。


その1人が光だと気が付き、あたしは目を丸くした。


光も驚いた顔を浮かべ、あたしへ向けて軽く頭を下げて来た。


あたしは小さく手を振り、自分のお弁当へと視線を戻したのだった。
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