絶対命令アプリ
「ね、このアプリはもう人が作れる範囲を超えてるんだよ。あたしたちには何もできないんだよ」


美奈が震える声でそう言った。


「そんな……。でも、例えそうだとしても、先生に伝えたことは裏切りにはならない! そうだよね!?」


あたしはクラスメートへ向けてそう言った。


「みんなだって早くこんなアプリ消えてほしいと思ってるよね?」


その質問に、王様たちから一斉にブーイングが起こった。


「思ってねぇよ、そんなこと」


颯樹が立ちあがり、そう言った。


「颯樹……」


あたしは変わってしまった好きな人を見つめる。
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