絶対命令アプリ
「丁度いいストレス発散になる」


颯樹は亮太の頭を拳で殴りつけてそう言った。


鈍い音が聞こえてきて、亮太が頭部を押さえて座り込んだ。


「みんなだってそうだろ?」


王様になった生徒へと視線を向けてそう言う颯樹。


「そうだよね。勉強づけでつまらなかった日常から、ようやく抜け出せた!」


カリンが嬉しそうに笑ってそう答えた。


あたしの目の前に立っている美奈が俯いた。


「でも……相手は友達じゃん……」


「貴美子、それ本気で言ってるのか?」


颯樹が呆れたような声でそう聞いて来た。
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