絶対命令アプリ
あたしは目の前の美奈を見つめた。


美奈はあたしのことが嫌いだった。


ずっと、前から。


だからあたしにアプリを紹介したのだと言っていた。


あたしはグッとスマホを握りしめていた。


嫌いな生徒がいないA組の中から1人選ぶとしたら……。


スマホに人差し指を近づけた。


美奈はやっとゲームができると勘違いして、笑っている。


あたしはキツク目を閉じて、美奈の名前をタップしたのだった。
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