絶対命令アプリ
颯樹が誰と友達になろうとあたしがとやかく言える立場じゃない。


少し仲がいいだけで、恋人じゃないんだから。


そう考えて自分の頬が熱くなるのを感じた。


もし、颯樹と恋人同士になれたならきっと大学受験ももっと楽しくなるだろう。


2人で図書館に行ったり、放課後一緒に勉強したり。


膨らんでいく妄想に自然と頬が緩んでいた。


「今朝、あの掲示板に人だかりができてたんだ」


颯樹の言葉にハッと現実に引き戻された。


「うん、あたしも見た」


「掲示板の内容、見たか?」


「ううん」


あたしは左右に首をふってそう返事をした。


「1枚の紙が貼られてて、その紙にはQRコードが印刷されてたんだ」
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