絶対命令アプリ
黒髪の子が茶髪の子を見てそう言った。


茶髪の子はムスッとした表情でそっぽを向いてしまった。


「奴隷って?」


あたしはそう聞いた。


「知らないんですか? 今朝そこの掲示板に貼られてたアプリのことですよ」


黒髪の少女はそう言って掲示板へ視線を向けた。


「ここに貼ってあったアプリって、もしかして……」


「『絶対命令アプリ』。もうあたしのSクラス内では流行ってますよ?」


その言葉にはあたしは颯樹を見た。


颯樹のスマホに送られて来たアプリと同じものだ。


「これって、なんのゲームなんだ? 説明が書かれてないからよくわからないんだけど」


颯樹がそう言うと、黒髪の少女は大きな目を更に大きく見開いて颯樹を見た。
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