絶対命令アプリ
「負けるのが怖くて乗ってこなかったんだろうけど、勝ってれば今頃こんなことにはなってないのになぁ」


颯樹は亮太を見おろしてそう言った。


これから先も颯樹は亮太を執拗に痛めつけるつもりかもしれない。


顔をしかめた時、廊下の逆側から「あ、犬がいる」という声が聞こえてきて振り向いた。


カリンだ。


その隣には雅弘がいる。


意外な組み合わせにあたしは目を見開いた。


「なんだよお前ら、もしかしてゲームしたのか?」


一番にそう聞いたのは颯樹だった。


カリンが嬉し気な笑顔を浮かべて頷いた。
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