絶対命令アプリ
そう思って二の句が継げなくなっていた時、この学校の先生らしき男性が廊下を歩いてくるのが見えた。


まだ若く、20代前半くらいかもしれない。


男性は一旦こちらへ近づいて来て窓口の男性に声をかけた。


「平田さん仕事頑張って。また来るから」


「あぁ、いつでも遊びにおいで。卒業生は歓迎するよ」


平田さんと呼ばれた窓口の男性は目元にシワを寄せてほほ笑んでいる。


この学校の卒業生。


思わず男性に視線が釘付けになる。


その視線に気が付いた男性が怪訝そうな表情を浮かべてあたしを見た。
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