絶対命令アプリ
「あ、あの……」


「君たちに話すことはなにもない。帰ってくれ。清野君も早く帰れ」


まくしたてるようにそう言う平田さん。


清野君と呼ばれた男性は一度平田さんへ向けて会釈をすると、靴を履き替え始めた。


声をかけようとしたら平田さんの鋭い視線に阻まれて声をかけることすらできない。


「もう1度言う。君たちがどうしてあの事件について調べているのか知らないが、教えられる事はなにもない」


平田さんの有無も言わせぬ物言いに、あたしたちは黙り込んでしまったのだった。
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