絶対命令アプリ
「あのアプリは完全に消えたはずだ。君たちはあの事件の事を面白半分に調べてそれでアプリの事を知ったんだろう」


さっきまで穏やかだった清野さんが、一瞬にして青ざめ、口調も激しくなっている。


明らかにおかしい。


「確かに事件について調べました。そこでアプリの事が書いてあることも知っています」


「やっぱり、関係者を脅かすために来たのか」


「違います」


あたしはキッパリとそう言い切り、自分のスマホをテーブルの上に置いた。


きっとアプリは起動しないだろう。


だけど、アプリのアイコンを見てもらえれば十分だった。


あたしと同様に紗菜と亜美もスマホをテーブルに置いた。


「見てください」


そう言い、画面を表示させた。
< 257 / 367 >

この作品をシェア

pagetop