絶対命令アプリ
冷たい視線
清野さんに聞いた話は衝撃的なものだった。


《絶対命令アプリ》を全校生徒がダウンロードしなければ、このアプリは消えない。


それはあたしたちを絶望へと突き落とすものだった。


今でさえ学校内は悲惨な状況になっている。


王様が奴隷を押さえつけてイジメ、それを見て見ぬふりする生徒ばかりだ。


「無理に決まってる」


帰りの電車の中、紗菜がそう呟いた。


その表情は疲れ切っている。


「だけど、このままじゃ永遠にゲームは続くかもしれない」


亜美がそう言った。


せっかくゲームを終わらせる方法がわかったのに、また壁にぶち当たってしまった。


「とにかく、一旦学校へ戻ろう。A組の生徒ならきっとまだ残ってるはずだから」


あたしはそう言い、目を閉じたのだった。
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