絶対命令アプリ
「へぇ、面白いこと調べたんだな。でも心配は無用だ。主従関係の継続中に恐怖をたっぷりと染み込ませておけば、反抗なんてしないからな」


颯樹はそう言って亮太を踏みつけた。


亮太の顔にはまたアザが増えている。


見ているだけで吐き気が込み上げてきて、あたしは慌てて視線を逸らせた。


「だけど、アプリを消す方法もわかったの」


あたしの言葉にカリンが険しい表情になった。


颯樹が舌打ちをする音が聞こえて来る。


王様にとってはいらない情報かもしれない。


だけど、大切なことだった。
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