絶対命令アプリ
教室へ入ると同時にあたしはツバサの席を確認した。


当然、そこには誰もいない。


昨日起こってしまった事は夢でもなんでもなく、現実なのだから。


颯樹とカリンは相変わらず教室の後方を陣取り、増えた奴隷たちをはべらかしている。


きっと1度に沢山のゲームができるアイテムと、必ず勝つ事の出来るアイテムを購入したのだろう。


2人は自分からゲームに誘っているから、仮装通貨は膨大に膨れ上がっていることだろう。


今のA組は彼らの支配下に存在していると言っても、過言ではないかもしれない。


席に座るとクラスメートたちから刺すそうな視線を感じた。


まだダウンロードをしていない生徒たちが睨んできているのだ。
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