絶対命令アプリ
☆☆☆

梅雨にしては爽やかな朝だった。


ジメジメとした雰囲気もなく、夏らしい空が広がっている。


もうすぐ期末試験が始まる。


あたしは片手に暗記単語帳を持ったまま学校へと向かっていた。


夏休みと言っても高校3年生にとってそれは休みではなく、ライバルたちと差をつけるための一カ月間であった。


特に、あたしが通う夕方高校の3年A組の進学希望者は100%。


また、A組出身の歴代OBたちもまた全員が第一志望大学に進学を決めていた。


この辺では有名な進学校で、更にA組は特別進学クラスだ。
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