絶対命令アプリ
☆☆☆

それはホームルームが終った直後の出来事だった。


窓際の席の生徒が「誰か落ちたぞ!」と声を上げたのが発端だった。


教室にいた生徒たちはみんな一瞬動きを止めたが、次の瞬間には窓へと駆け寄っていた。


あたしもみんなと同様に窓の下へと視線を向ける。


そこには大の字に倒れている女子生徒の姿があった。


高い位置から落下したことで、手足はいびつに折れ曲がり頭からは大量の血が滲みだしている。


女子生徒は空を睨み付けており、あたしは自然と顔を上げて屋上へと視線をうつしていた。


そこに見えた微かな人影に、ビクリと体を震わせた。


一瞬だけど確かに見えた女子生徒の顔。


それは、光ちゃんのものだったから……。
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