絶対命令アプリ
連絡なんてきっとできない。


颯樹にダメだと言われたら、あたしは助けを呼ぶことすらできない状態なんだから。


それを、紗菜も十分に理解していた。


「ありがとう紗菜。だけどあたしは大丈夫。だって……ずっと颯樹のことが好きだったんだから」


紗菜の手を握りしめてそう言った。


颯樹の好きな部分を思い出す。


サッカーの練習を頑張り、学年でもトップクラスの成績で、近づいてみるととても優しい性格だった。


あたしは間違いなく、颯樹のことが好きだった。
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