絶対命令アプリ
けれど、その瞳は大きく揺れていた。


躊躇。


あたしは咄嗟にそう感じ取った。


颯樹はきっとあたしを襲うためにここに呼んだのだろう。


けれど躊躇している。


道の途中で待っていたこともあるし、なにか他の考えがあるのかもしれない。


「無理しなくていいよ」


あたしはそう言って行った。


あたしを組み敷いている颯樹が目を見開く。


「なんだと?」


「怖いんでしょ?」


あしはそう聞いて颯樹の頬に手を当てた。
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