絶対命令アプリ
発熱でもしているように熱い。


「怖い? お前が俺を怖がってるんだろ?」


そう聞かれて、あたしは左右に首を振った。


本当は心臓が早鐘のように打っているけれど、それを悟られないようにほほ笑んだ。


「あたしはずっと颯樹の事が好きだった。いつかこういう関係になったらいいなって、思ってた」


そう伝えると、颯樹は明らかに視線を泳がせた。


本当はこんな状況で自分の気持ちを伝えたくはなかった。


でも、颯樹の強行を止めるためなら仕方がない。
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