絶対命令アプリ
「学校が終わってすぐに帰って来たんだけど、自分の部屋に入ったまま出てこないの」


「部屋に籠ってるんですか?」


「えぇ。今日学校でなにかあったのかしら?」


お母さんの疑問にあたしと颯樹は顔を見合わせた。


今日学校であったことと言えば、あのアプリのことくらいしか思いつかなかった。


「博の部屋に行ってもいいですか?」


「もちろんよ。颯樹君が来てくれたなら、あの子も部屋から出てくるかもしれないし」


そう言われ、あたしたちは家にお邪魔したのだった。

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