絶対命令アプリ
「……すごいんだね」


颯樹からぬれタオルを受けとり、自分の瞼に押し付けてそう言った。


「お前だって、同じだろ」


「あたしは部活動はしてないもん」


颯樹は部活動に裂いていた時間、あたしは図書館で勉強していたのだから。


それに、元々の学力だって違う。


「今日は学校どうする?」


そう聞かれて、あたしはタオルを離した。


目元の熱は引いて、心地よさが残っている。


「どうしよう」


この顔のまま登校するのは気が引ける。


そう思っていた時だった、あたしのスマホが震えて亜美からのメっセージを知らせた。
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