絶対命令アプリ
颯樹は唖然とした表情をあたしへ向けている。


どんな理由があっても人を殺すなんて許されない行為だ。


せっかく好きだと言う感情が戻って来たのに、嫌われたかもしれない。


悲しみが胸の中に広がって行く。


「でも、さっきツバサは教室にいたよ?」


キョトンとした表情を浮かべて、亜美がそう言った。


「え……?」


あたしは目を見開いて亜美を見た。


亜美は嘘をついているようには見えない。


あたしは口を開けたまま動けなくなってしまった。


ツバサは生きている?


どうして?
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