絶対命令アプリ
「あたしも、貴美子のせいじゃないと思う」


亜美がそう言ってあたしの肩を抱いて来た。


「先に襲って来たのはツバサでしょ正当防衛だよ」


「そんな……」


本当に正当防衛が適用されるんだろうか?


ツバサがあたしを訴えれば、負けてしまうんじゃないだろうか?


そう考えた瞬間未来が真っ暗に閉ざされた気がした。


弁護士の夢が一瞬にして崩れ落ちて行く。


「ツバサは、お前と歩が主従関係だったことを知ってるか?」


そう聞かれてあたしは左右に首を振った。


あたしが歩を奴隷にしたのは、ツバサに襲われた後だった。


「歩への口封じは?」


今度の質問には首を縦に振った。
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