絶対命令アプリ
「どうしてそんなこと知ってるの?」


そう聞いたのは亜美だった。


「前の全校集会の時、遅刻してきたんだ。遅刻した生徒は一旦職員室に寄って遅刻票を書かなきゃいけないだろ? その時に机の上に学年が書かれた青い袋が置かれてた。きっと、あれにスマホを入れているんだろうなって思ったことがある」


そんなのスマホかどうかわかならいじゃないか。


そう思ったが、全校集会の時に確かに先生は青い袋を持ち、生徒たちのスマホを回収していたことを思い出した。


「スマホの置き場所が分かってるなら、それほど時間はかからないだろ」


颯樹が言った。


「問題は明日の集会がどのくらいの時間かかるかだね」


あたしは拓へ向けてそう言った。

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