絶対命令アプリ
高田高校のように最悪な事態に陥る事は免れることができた。


その事実に心の奥底から歓喜がせり上がって来る。


喜びをかみしめていた時、担任から歩の意識が戻った事を伝えられた。


歩……。


歩には本当に申し訳ないことをしてしまった。


ちゃんと謝りに行かないと。


そう思い、ツバサへと視線を向けた。


元々アプリをダウンロードしていなかったツバサはスマホを見てもおらず、教科書を読んでいる。


何事もなかったかのような態度に、少しだけ胸の奥側がジクリと痛んだ。
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