絶対命令アプリ
「ダウンロードしてから24時間が経過したんだ」


そう言ったのは福田カリンだった。


カリンは釣り目を挙動不審に動かして落ち着かない様子だ。


「ペナルティか」


小さな声でそう呟いたのは颯樹だった。


「でも、ただの偶然かもしれない」


美奈が言う。


みんな、あのアプリの存在をすでに知ってる口ぶりだ。


あたしが想像していた以上に昨日QRコードを読み取ってしまった生徒が多いのだろう。


「それなら、あたしとゲームしてよ」


カリンが美奈へ向けてそう言った。


美奈がハッとしたように目を丸くしてカリンを見る。
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