絶対命令アプリ
カリンがこちらへ視線を向けた瞬間、嫌な汗が背中を流れて行った。


「どうして?」


カリンは不思議そうな表情を浮かべてあたしを見てくる。


「だって……こんなのおかしいよ」


床に四つん這いになったままうつむいている美奈は、それだけで痛々しく見えた。


「なんで? 今美奈はあたしの奴隷だよ?」


カリンの言葉にあたしは言葉に詰まってしまった。


元々カリンは美奈を奴隷にする気でゲームを行ったのだろう。


見たことのないクラスメートの顔に、背中が震えた。


あたしは知らず知らずに後ずさりをして2人から離れていた。
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