絶対命令アプリ
☆☆☆
どんなクラスにでも例外はいる。
この、勉強に取りつかれてしまったA組にも、そうでない生徒が1人だけいた。
鈴村颯樹(スズムラ ソウキ)。
2年生までサッカー部に入部していて、キャプテンを務めていたためその名前は大抵の生徒たちが知っていた。
勉強ができ、スポーツもできて眉目秀麗なのだから人気になるのは最もだった。
勉強勉強で張りつめた空気のA組も、颯樹が教室へ入る事によってその雰囲気が少しだけ和らぐのだ。
あたしの時みたいに、挨拶をしても誰も返事をしないなんてこと、颯樹の時には起こらない。
A組の生徒にとって颯樹はつかの間の止まり木のような存在だった。
「なぁなぁ、なんか面白そうなアプリがあるんだけど」
ホームルームが終った瞬間、颯樹がおおきな声でそう言った。
どんなクラスにでも例外はいる。
この、勉強に取りつかれてしまったA組にも、そうでない生徒が1人だけいた。
鈴村颯樹(スズムラ ソウキ)。
2年生までサッカー部に入部していて、キャプテンを務めていたためその名前は大抵の生徒たちが知っていた。
勉強ができ、スポーツもできて眉目秀麗なのだから人気になるのは最もだった。
勉強勉強で張りつめた空気のA組も、颯樹が教室へ入る事によってその雰囲気が少しだけ和らぐのだ。
あたしの時みたいに、挨拶をしても誰も返事をしないなんてこと、颯樹の時には起こらない。
A組の生徒にとって颯樹はつかの間の止まり木のような存在だった。
「なぁなぁ、なんか面白そうなアプリがあるんだけど」
ホームルームが終った瞬間、颯樹がおおきな声でそう言った。