絶対命令アプリ
「そうだな。ダウンロードしたなら消せばいい」


亮太の意見に賛同したのは雅弘だった。


しかし、ダウンロードしているはずの数人はスマホを取り出そうとはしなかった。


「そのくらい、もう試してるよ」


そう言ったのはカリンだった。


「昨日の内に変なアプリだなぁと思って消そうとしたけど、無理だった」


「俺も」


颯樹が頷く。


アプリは消せないの……?


そう思っていると亮太が美奈へと近づいた。


カリンの足置きにされていた美奈が涙目で顔を上げる。


「スマホを見せて」
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