絶対命令アプリ
関わり合いたくないと思いながらも、颯樹の本性をこれ以上見ていたくもなかったから。


「そうだな。俺もう1回ゲームもしたしアプリを紹介もした。プレイする必要はない」


「それなら、なんで!?」


「なんで……?」


颯樹があたしの質問にジワリと口角を上げた。


それはまるで弱い獲物を見つけたハイエナのようなまなざしで、あたしは言葉を失ってしまった。


颯樹のこんな表情、今までみたことがなかった。


「楽しいからに決まってるだろ」


颯樹の返事にあたしは後ずさりをする。


颯樹の今の言葉に嘘はないと感じられた。


ずっと欲しかったおもちゃを買ってもらえた子供の様に、無邪気だった。


相手を奴隷にすることがそんなに楽しいんだろうか。
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