絶対命令アプリ
あたしが好きなのは仲間たちと一緒に汗を流している颯樹だ。


「それさ、内申点のためだから」


呆れた口調でそう言い放った颯樹にあたしは目を見開いた。


「え……?」


「勉強はこの進学校じゃ当たり前だし、友達に優しくしておけば教師からの評価も良くなる。おまけにサッカー部である程度活躍させてもらったから、内申点はなかなかいいと思うよ、俺」


そう言って自分の事を指さしてみせる颯樹。


「全部、内申点のため……?」


「当然だろ。この学校で必要なのはそういうもんだろ?」
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