"鬼"上司と仮想現実の恋
ここで断るのも角が立つ。

「大丈夫ですよ。
田中君、いい人なんで、仲良くなれると
いいですね。」

私がにっこりと答えると、横から石原さんが入ってきた。

「俺もいいですか?」

「え?」

「俺も行きたいです!」

「んー

……………… 」

私は苦笑するしかなかった。

田中君は、絶対、石原さんが来る事を嫌がる。

でも、今、ここで石原さんだけを断る勇気は、私にはない。

「ま、いっか。
石原さんもどうぞ。」

田中君は、事情を話せば分かってくれるはず。

私は、その後、百合ちゃんに声を掛けて、席に戻った。

< 140 / 407 >

この作品をシェア

pagetop