"鬼"上司と仮想現実の恋
私は首をブンブンと横に振った。

「それは、嫌です。

桜に部長を誘うように言われたのは本当です
けど…

………………

私も部長と一緒が良かったから…。」

最後は恥ずかしくて、語尾が小さくなってしまい、ちゃんと部長に聞こえたか、分からないくらいだった。

すると、部長は、

「暁里がそう思ってくれるなら、行こうかな。
っていうか、元々、行く気満々だったし。」

と言って、にやりと笑った。

「え?」

「朝、お前らの賑やかな声、全部聞こえてた
から。

田中と石原がいる飲み会に暁里だけ
行かせられるわけないだろ?」

!!!
なんか、嬉しい…
ちょっと意地悪をされた気もするけど、それ以上に部長の言葉にきゅんきゅんする。

「部長、ありがとうございます!」

私がそう言うと、部長は、私の頭を撫でてくれた。
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