"鬼"上司と仮想現実の恋
田中君に…
私が酔って口走った代償は大きく、翌日、桜と百合ちゃんから、散々突っ込まれた。

「暁里さんと部長、いったいどうなってるん
ですか?」

就業時刻前、桜に給湯室に連れ込まれて、尋問される。

「どうって、別に。」

私はごまかそうとしたが、桜の追求は止まない。

「じゃあ、なんで、部長は当然のように
暁里さんを送ってくんですか?」

「上司としての責任?
いや、保護者かも。」

「他の人とは禁酒で、部長の前だけ飲んでいい
なんて、部長、暁里さんにめっちゃ甘々じゃ
ないですか。
どう考えても恋人じゃなきゃ、納得
できませんよ。」

「んー、別に桜が納得できなくても、他に
言いようがないし。」

「じゃあ、暁里さんはどう思ってるんですか?」

「私?」
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