"鬼"上司と仮想現実の恋
結局、悠貴さんにされるままに流されて、愛される。

まぁ、それも幸せなんだけど。


「悠貴さん」

彼の体温を感じながら、話しかける。

「来週、デビューって、本気ですか?」

「本気だよ。
今までの感覚を忘れないように、夏休み前に
1回実践しておいた方がいい。
大丈夫。
俺がついてるから、困ったら何とかしてやる。」

そう言ってもらえると、安心する。

「私、がんばりますね。」

そう言いながら、顔を上げて悠貴さんを見た。

悠貴さんは、柔らかく微笑んで髪を梳くように撫でてくれる。

それがとても心地いい。


しばらくして、夕食を取りに外出した。

ほろ酔い気分で戻って来た私たちは、翌日の夜まで、仲良くまったりと過ごした。
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